岩手県 県道29号線・・野田村の電話の無い茅葺の宿・「苫屋」 その⑤・・普通に田舎の生活を送っている。

県道もしくは名も無き道

岩手県・県道29号線。三陸縦貫道・野田インターチェンジを降り、県道29号線を左折、4㌔ほど走るとアイキャッチ画像の標識が見える。「間明(まみょう)・日形井(ひかたい)」方面に3㌔ほど走ると道沿いに小さな集落がありその奥の右手に「苫屋」がある。今のところ、29号線は、標識から茅葺の宿・「苫屋」を目指して左折するため、その県道を完走していない。まあ、40㌔ほどの道なのでその内完走できると思っている。ウィキペディア(Wikipedia)を引用させてもらうと「岩手県道29号野田山形線(いわてけんどう29ごう のだやまがたせん)は、岩手県九戸郡野田村から久慈市山形町に至る県道主要地方道)である。古くから「塩の道」として知られている。路線は急勾配かつ幅員狭小の峠が多数存在し、大型車両の通行は困難である」とある。

正面は炊事場かな?。その内、「苫屋」で珈琲豆を購入、ここで珈琲を淹れて飲みたい。

「苫屋」の近所には数軒の住宅がある。茅葺(かやぶき)屋根の家ということで隣の家まで「おーい」と声を出しても聴こえない、近所というものは無いというイメージを持たれそうだが「苫屋」には`ポツンと一軒家´といった風情はない。小規模集落の中の一軒家。200mほど上には養鶏場らしきものもある。すぐ隣の家では子供達が普通に遊んでいた。そして、普通に気軽に「こんにちは」とあいさつをしてきた。ネットで多くの人が「苫屋」の生活を紹介しているが、それを読むと如何にも自給自足の無為自然の生活、俗世を離れて「仙人」のような生活を営んでいるような事を想像する。が、「苫屋」には車はもちろん、原動機付きバイクのホンダのスーパーカブもある。ガスも電気も水道もちゃんと通っている。宅急便、郵便屋さんも配達に来る。未だに日本で見られるごく普通の田舎。そこで「足るを知る生活」を送っている宿だと思う。宿を営むご夫妻は、1月、2月には関西の実家に帰る。このことから田舎に引っ込んでいるだけでなく今の時代が如何なるものかはご存じだろう。宿の主人と話すと、茅葺の家の生活、自給自足に近い生活を自慢、誇らしげに思っていることは無いし、現代の生活を批判、拒絶、否定している事もない。生活する上で余計なものは持たない、過剰な付き合いはしない、最低限度の情報で満足。宿の経営で生活できる、それで十分。そのような`営み´を野田村で送っているだけに見える。「ここの生活が最高」などといった押しつけがましい事も言わない。僕は「そこがいいなぁ」と思う。

野田村といったら30年ほど前から陸中野田駅で販売しているソフトクリームが好きだ。30年ほど前の夏のある日、陸中野田駅内にソフトクリームの幟(のぼり)で見つけ、「大した事ないだろう」と思い買ってなめたら塩味が利いていて美味しかった。野田村の観光案内から引用させてもらうと「野田村産の天然塩・のだ塩と、野田村産の食用菊の隠し味の『のだ塩ソフト』(¥400)。ほのかな塩味がさっぱりしたバニラの美味しさを引き立てます」との事です。

Zは茅葺屋根の家が良く似合う。黄色が良く映える。

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