国見温泉・石塚旅館。湯舟を満たす緑色のお湯、底には白い湯花がびっしり。硫化水素の匂い。いかにも「体に効きますよ」といった風情。温泉旅館というより小さな湯治場(とうじば)と表現した方があっているような気がする。国道46号線から国見温泉に至る県道266号線沿い約7㌔ほどの道沿いには電柱はない。国見温泉は自家発電で電気を供給。携帯電話はドコモ携帯がやっと通信できる山間部に位置する。盛岡から車で一時間程だが僕好みの不便な場所。日頃の疲れた体を休め、ゆっくり体を整える事ができる「湯治」の雰囲気はプンプン。なんだけど「湯治」はできない。湯舟は男湯は三つ。女湯もおそらく三つだろう。カワサキ Z900RS SE Yellowball イエローボール(綽名:ラッキーボール Luckyball)では日帰り入浴はできない。帰路、暖まった体が空冷されると風邪をひく。
ウィキペディア(Wikipedia)によれば『湯治(とうじ)とは、温泉地に長期間(少なくとも一週間以上)滞留して特定の疾病の温泉療養を行う行為である。日帰りや数泊で疲労回復の目的や物見遊山的に行う温泉旅行とは、本来区別すべきである』とある。石塚旅館での宿泊は、繁忙期の8月、10月は一泊二日のみ、5、6、7,9月は長くとも二泊三日まで。長期の連泊は不可。というものの源泉かけ流しの効能は抜群で、その効能を身をもって体感すると「一週間ほどゆっくり泊まりたい」と思う人も少なくないと思う。小さな温泉。緑色のお湯が流れ込む湯舟は小さい。一番大きな「薬師の湯」は、10人程度が入浴するほどの広さか?。もう一つの内風呂は、4人ほど。そして、男湯の方から入る露天風呂は、5人かな?。人が湯舟一杯にぎっちりと肩を並べて入浴すると肝心の温泉のご利益(りやく)も後退するような気がする。やっぱり、ゆったり体を湯に入れて身体を存分に伸ばし寛(くつろ)ぎたい。湯舟からあがり暖まった体を椅子に腰かけゆっくり汗が引くまで待つのもよし、冷水で冷やすのもいい。緑の湯に出たり入ったりを繰り返し、存分に疲れた体に源泉の成分を吸収させたい。
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