温暖な気候の南三陸に位置するとは言え、2月の最低気温は-6度に達する時もある釜石市。カワサキ Z900RS SE Yellow Ball イエローボール(綽名:Lucky Ball)はバッテリーを外し冬眠中。最近の`ツキノワグマ・熊´は冬眠しない事もあるようだが、バイクは無理せず冬眠させるのが無難。ジムニーで浪板海岸に向かう。自宅から釜石インターチェンジを登り、北上。大槌インターチェンジを降り、国道45号線を6.5㌔ほど北進すると右手に浪板海岸がある。片道23㌔、所要時間25分ほどの手軽なコース。岩手県 上閉伊郡大槌町 吉里吉里(きりきり)第14地割3-1に位置する浪板海岸。アイキャッチ画像は、旅館・はまぎく手前の駐車場から撮影したもの。ここからの景色は右手を樹木に遮られ、残念ながら半島に囲まれた海を一望することができない。さんずろ家という食事処のちょっと先の小さな駐車場から眺めた方が海岸全体を見渡せる。また、吉里吉里湾の一部も視界に収められる。

東日本大震災前、岩手三陸地方の夏の行楽地、海水浴場は一体、何か所あったのだろう。子供の頃に行楽で出かけた唐丹(とうに)の荒川、鵜住居(うのすいまい)の根浜、大槌の吉里吉里、そして浪板海岸。小さな入り江の多いリアス式海岸。点在する漁村ごとに小さな海水浴場があった。泳ぐ場所は無数にあったと言っていいだろう。その中でも波板海岸は、大波が打ち寄せ波乗り、ーもちろん、昔はボディボード、サーフボードなどといった洒落たものでなくー浮き輪に入り、もしくは浮き輪なし(波に身を任せ上下させるだけでも楽しい)で、ゴムボートでと波乗りを子供も大人も楽しめる人気海岸だった。現在の浪板海岸。大槌町のホームページには「浪板海岸は返し波のない「片寄せ波」の海岸として有名です。目の粗い砂に波が吸われるため返しがないと言われています。ただ、震災後に砂浜が消滅した後も返し波が小さいため、遠浅の海底地形や湾内の海流、寄せ波の波長など、ほかの要因も大きいと考えられています」と紹介されている。
岩手の三陸海岸。宮古市を境にその海岸線の景観が違う。昔から不思議に思っていた。ウィキペディアによると「リアス式海岸(リアスしきかいがん、ガリシア語: Ría、英: ria coast)は、せまい湾が複雑に入り込んだ沈水海岸のこと」とあり「三陸海岸は全体として隆起海岸であるが、岩手県宮古市を境に南部では隆起速度を上回る海面上昇によって相対的に沈水してリアス式海岸となっている一方、北部では陸地が大きく隆起したことから海岸段丘となっている」とある。太平洋に面する断崖絶壁な田野畑村の北山崎、三陸縦貫自動車道から見える深く入り組んだ大船度湾の眺望。沈水海岸と海岸段丘の違いがよくわかる場所だ。

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