カワサキ Z900RS SE Yellow Ball イエローボール(綽名:Lucky Ball)。クラッチを握るたびに思う。「軽い」。カワサキ・2サイクル・KSRⅡ(80CC)・ライムグリーン(1993年購入)のクラッチより軽い。良かった。理想のバイクを手に入れたが、クラッチが重かったら`嫌だな´と思っていた。

今から、40年ほど前、スズキのGSX400Fというバイクに乗っていた。当時としては、珍しくギアポジションインジケータが付いていた。長距離を走る時、ギアが何速に入っているか確認できて便利だった。バイクでの実家への帰省。東京の板橋から岩手の釜石まで、高速料金は高いので一般道を走るのが常。距離は約550㌔。燃費が気になるので常にトップギアで走るのにインジケータは本当に助かった。お陰で、帰省代は安くあがった。片道は、朝、昼、食事を取って、7000円ほど。走行時間は、ゆっくり走って16時間ほどだったと記憶している。GSXは足つきが良く、ライディングポジションも中立で肩に力が入らず乗りやすかった。四発のエンジンに付けていた銀メッキのヨシムラの集合管(機械曲げ)の野太く吠える音も気に入っていた。ほぼ、理想的なバイクだったが、難点が一つあった。クラッチが重い事。一般道、550㌔を走ると信号停止はかなりの回数になる。「行き」は、未明(午前2時台から午前4時台)に出発。その時間帯、都心は点滅信号が多く信号で止まる事は少ない。また、岩手に入ると信号は少ないので左手の負担は少なかった。問題は、「帰り」。岩手を午後に出て、夜走り深夜に帰ってくるのは辛い。どうしても、やはり未明に岩手を出て東京の板橋に夕方あたりに着くように走った。帰省には国道4号線か国道6号線を使用。4号線は埼玉県・久喜市、6号線は千葉県・我孫子市あたりで左手の握力が無くなった。クラッチを握る時、力が入らないため左に体を傾けてやっとクラッチを引けた。もー、大変だった。その体験が大型バイクのクラッチへのトラウマ(心的外傷)になっていた。小型のKSRでも100㌔ほど走るとクラッチが重く感じてくる。
現代はいいなぁ。Z900のクラッチは何㌔走っても軽く引ける。KSR Ⅱより軽い。しかも今、三陸は高速が発達して一般道を走る事は少ない。すっごく満足!!。

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